2017年
明けまして おめでとうございます日本生まれの絵文字昨日、パソコンを開けて、最初に目に飛び込んだのは 「
日本生まれの絵文字 世界で急成長」という見出しと
「都内でAFPのインタビューに応じる栗田穣崇氏 2016 11 30撮影 AFPBB News」の写真でした
大関の、ずらーっと並んだ薦被り酒樽の前、満面の笑みの栗田穣崇氏の後ろの「大入」の額に、わたくしの眼は釘付けになりました。

この「大入
おおいり」の文字は「大人
うし」と同じであることに、このとき気づいたのです。
「大人
うし」とは、貴人、大物のことです。
そして、この「大人
うし」という言葉が、今から、3600年以上も昔、わが国では縄文時代といわれている時代には、既に使われていた日本語であることを、わたくしは、このブログでたびたび説いているのです。
しかし、このことに関心を寄せて下さる方は、わずかに数人というありさまです。
日本語で読める古代のファイストス円盤の絵文字「ファイストス円盤」というのは、BC1600年頃の粘土板です。
1908年に、地中海のクレタ島で、イタリア考古学調査隊のルイジ・ペルニエルによって発掘されたもので、実物は、クレタ島のイラクリオン博物館にあります。
私はファイストス円盤を拝見にクレタ島に行きました。ファイストス円盤はイラクリオン博物館の専用ガラスケースの中に展示されており、その前に警備員が張り付いていました。

ファイストス円盤 A面 ウィキペディアより
直径16cm余のこの小さな粘土板の両面には、
241ヶの絵文字が刻印されています。
「ファイストス円盤」の解読と称する論文の数は、万を超えるといわれていますが、発見以来1世紀を経た現在、未だに「未解読文字」として扱われています。
しかし、実は、円盤のA面の解読が、1987年、高橋良典氏によって発表されていたのです。
「ファイストス円盤」が、日本語で解読できるうえに、「恵穂葉
えほは」という神の御名と「葉枝扶
よしふ」という名前がそこに刻まれていたという驚異的内容でした。
高橋良典著「太古の日本の王は世界を治めた」徳間書店 の解読文を掲載します。
あるじ うしはく(治める) エホバの民
あるじヨセフ うしはく民
発つは 神をかしこむ父の民
つは民 牛這うケフチフの みずは民船
エホバの民 兵
つは民
牛這うケフチフの 瑞しアジア民
イオニアうしはく ヨセフ民
越すは神民・・・
この「ファイストス円盤」A面の解読を読んで、内容の重大さに私は仰天しました。
すぐさま、図書館で、ファイストス円盤の写真を探し出してコピーをし、解読が確かかどうか自分で検証してみました。
すると、この解読がほぼ正しいことをあまりにも簡単に検証できたことに、驚きを禁じえませんでした。
「エホハ」「ヨセフ」「神民」「アジア民」などという、超ど級の言葉が日本語で無理なく確認できる、暗号とも言えないほど単純な
絵文字で、これの解読にいたるまでに100年近い歳月を要したということには合点がいきませんでした。
ところで、解読文中の「うしはく」という言葉だけは、私にとってなじみのないものでした。
そこで、古語辞典で調べますと、「古事記」に一例、「万葉集」に五、六例見られる言葉であり、「治める」「領有する」意味であることがわかりました。
「うしはく」という言葉は、「古事記」神代巻の「葦原の中っ国に於ける大国主の国譲り」の記事中に出て参ります。場所は、「天安河之あめのやすの河原」、すなわち「天の川」での神々の集会での発言の中に、「汝がうしはける葦原中国は、わが御子の知らす国」という語句が見られるのです。この「うしはく」の「うし」には、次の「
絵文字」があててありました。

「大の字型」の「人」の絵文字を、「大人」、ずなわち「うし」と読み取らせているのです。
「大人」を辞書で調べてみますと、次のような説明がありました。
大人 読み方 ウシ(ushi)の場合1 貴人・大物・富者などを敬っていう語。
2 師や学者または先人を尊敬していう語。
大人 読み方 オオヒト(o‐hito)の場合『播磨国風土記』託賀郡(多可郡)の条には、「・・・昔 在
大人 常勾行也 自南海到北海 自東巡行之時 到來此土云・・・・・其踰跡處 數數成沼・・・」と記されています。その昔、広く東西南北を行き巡る「大人」がいて、その足跡は、数々の沼になって、播磨国託賀郡(多可郡)にも残っていると伝えています。
青森県では「大人 おおひと」は「鬼」と伝えられていて、津軽鬼沢では、「大人=おおひと=鬼」を祀る「鬼神社」があります。
鹿児島県大隅町の岩川八幡神社では、祭日の11月5日に大人弥五郎
おおひとやごろうと呼ぶ大人形を作り、町中を練り歩きます。
《三国名勝図会》によると,この弥五郎人形は日本武尊に征伐された隼人の首長であると伝えていますが、ほかにも,悪い病気を追放する牛頭天王との結びつきも伝えられているそうです。
このように、日本には、各地に「大人
おおひと」伝説やダイダラポッチ伝説があり、各地で河川を修理したり、湖を作ったり、山を築いたりしたといわれています。そして、妙に、鉄鉱石や、砂鉄のとれるところで顕著に敬われていた形跡があるのです。
愛知県東海市の南側に加木屋町陀々法師
だだほうしという地名があり、ダイダラボッチが歩いて移動する際に出来た足跡が池になったという伝説がのこっています。
ダイダラボッチの呼称について、タラという貴人の尊称からであるとか、あるいはタタラ(踏鞴)の転訛であるとも説かれています。
柳田國男は『ダイダラ坊の足跡』(1927年(昭和2年)、中央公論社)で日本各地から集めたダイダラボッチ伝説を考察していますが、
ダイダラボッチは「大人 おおひと」を意味する「大太郎」に法師を付加した「大太郎法師」で、一寸法師の反対の意味であるとしています。
「大太郎法師
だいだらぼっちと一寸法師
いっすんぼうし」は、一対で、「大物主と少彦名」であることが示唆されているようです。
ファイストス円盤では、「ヨセフうしはく」というフレーズにこの「大人」と「金棒」のセットをあてて、「うしはく(治める)」という言語を構成しています。
ヨセフが金棒を手にしているこの「うしはく(治める)人の象形は、「鬼に金棒」、すなわち「鬼(牛)と鉄」を連想します。
第一、この「ファイストス円盤」の出土した「ファイストス宮殿」とは「ヘファイストス」、即ち「鍛冶神」の宮殿であり、ヘファイストスの最初の文字「H」が脱落した地名なのですから。
ダイダラボッチとは、クレタ島のダイダロス ダクチュロスであると木村鷹太郎氏は、1910年に説いています。
一方で、地中海方面で「うし」といえば、「タウロス」です。そのうち、ギリシャ神話の「ミノタウロス」が最も有名ですが、エジプト、シュメール、ヒッタイト、トルコ・・・そして、中国においても、「牛頭の神像」や、「牛角のある神像」がたくさん出土しています。
夥しい古代の「牛神」像の中から、中国の「斎家文化」時代の出土品であるトルコ石象嵌の「牛神」像を掲載します。
T・H氏のホームページの「知られざる古代中国のトルコ石象嵌文化」ほか一連の記事からお借りしたのが下の写真です。
「大人=うし」像なのです。

下 左写真は、同じく、中国「斎家文化」時代の出土品であるトルコ石象嵌の「神像」です。(T・H氏所有)
下 右写真は、日本の「縄文時代」のハート型の顔の土偶です。
縄文時代後期(紀元前2000~1000年頃)のものと言われています。
両者は、ともに「大人=うし」像なのです。

群馬県東吾妻郡郷原出土 重要文化財 ハート型土偶 高さ30,5cm
これを、偶然の一致ということはできません。
「ファイストス円盤」が出土した地中海の「ミーノス王朝」「ミノタウロスの時代」、中国の「斉家文化」時代、そして、縄文時代が、わたくしたち「日本人=倭人」が帰ヂいた時代であることを、こうした「大人」が伝えようとしているのです。
こうした、「牛」と「タウロス」「太郎」「大物」という言葉の謎の陰に「タウロス山脈」の懐で繁栄したヒッタイトの鉄が隠されていた可能性が大きいのです。さらに、これは、中国の「大樓 ターロウ山脈」ともかかわる歴史につながると考えられます。
中国では、今は「大婁山脈」と書かれることのほうが多いようです。
「婁」の字は「婁宿」という星座に使われていて、これを日本では「タタラ星」というのです。

ファイストス円盤の両面には、上の図のような「大」の字型の「人」の絵文字が合計「十一個」刻印されています。わたくしは、この「大人」の絵文字1箇が欠けている形跡をみて、これを12人の「大物」、即ち、ヨセフの兄弟である「ヤコブの12人の息子たち」と仮定して聖書の中を検証して、「創世記」48章と49章のヤコブが十二人を集めて祝福のメッセージを託すシーンとリンクしていることを発見できました。
この「大の字型」の「人」の絵文字「大人」こそが、聖書と古事記とギリシャ神話を結びつけるつよい絆として用いられているキーワードだったのです。それが「大入」でもあったことを知ったのです。