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与那国島沖の海底遺跡が世界史のどこに組み込まれ得るかという問題は未解決の分野です。 せっかくですから、この巨大なテーマを、自由な発想と柔軟な心で考察する(ブログ上の)素人学会ができれば・・・と夢みています。

46 世界最大級のミステリー 「魏志倭人伝」

85 邪馬台国への行程  5 末廬(まつろ)国

「魏志」倭人伝
5 又渡一海千餘里 至末廬國 有四千餘戸山海居 
  草木茂盛行不見前人 好捕魚鰒水無深淺皆沉沒取之

5 また、海を渡ること千余里、末廬國に至る。
  四千戸余りあり、山麓や沿岸沿いに居住している。
  前の人が見えないほどに草木が生い茂っている。
  水の深浅に関係無く住民はもぐって魚や鰒(あわび)を捕る。


「末廬国」とは、ギリシャ ペロポネソス半島の西北のオエノエ

「末廬国」とは、ギリシャ ペロポネソス半島の西北にあったアワヤのオエノエです。
オエノエOenoeはラテン語でマツロ Maturo というのだそうです。また、オイノエとは酒を意味します。



末盧国への水行1000余里(100Km)には方角が示されていませんので、直線距離ではなく、ジグザグにオイノエへ向かったことが想定されます。

木村鷹太郎氏が「マツロ国」に比定しているオイノエも、ギリシャの東西交通の要衝の地です。
古代オイノエ Oene Οινόηは、オデュッセウスと組んでトロイア戦争で活躍した「アルゴス勢全体を率いるディオメデス」が建造した都市であり、祖父オイネウスを記念してつけた名です。

オイノエ遺跡は、ギリシャに四箇所あり、アルゴス湾を隔てたアッティカにもマラトンにもありますが、ここでとりあげたオイノエは、ペロポネソス半島側のオイノエです。

ここの支配者だったアルゴス王ディオメデスは、ギリシャ最強の王の一人で、「一大卒」ですが、実は、このアルゴスだけが領地ではなかったことが推察されます。

この地に名を残したオイネウスやディオメデスの祖のアゲノールには、百眼巨人アルゴスの父であるという神話や、牝牛になった例のイヨ姫の父祖、或は、イヨ姫の伯父であるという神話があります。
つまり、卑弥呼の後継者「壱与」の父祖の地なのです。このイヨはイオニヤ海に名を残しているばかりではなく、今のトルコ領にも古代のイオニヤがありました。

さて、このアゲノールには、フェニキア王であり、カドモスやエウロペの父であるとして登場する神話がありますが、娘エウロペが雄牛に化けたゼウスとともに渡った先がクレタ島、テーベ、テーバイ、メンフィスですから、どちらのアゲノールの神話や系譜をたどっても牛やイヨ姫やエウロペに回帰して、クレタ島やテーベやテーバイに行き着きます。

この両者が同じ王家であることは明らかで、テーベやテーバイそしてフェニキア建設者のカドモス一族であり、ゼウスとポセイドン、また、ミノス一族です。
そして、アゲノールとは、エーゲ海のことでもあります。


「魏志」倭人伝が、ここに「末廬」を持ち出したのは、「末廬(まつろ)」に「終わり」の意味を掛け、また、「終わり」と「オイノエ=オノエ 尾上」を掛け、「尾羽張=尾張=おわり」をも示唆していると考えられます。これを「古事記」では、「天之尾羽張」あるいは、「伊都之尾羽張」と書かれていますのは、次に検証する「伊都国」と連動していることを示唆していると思われます。

「伊都」をイト、イツ、イヅとも読むことから、次に説明する「伊都国」のシンボル「聖なるイトミ山」がトルコの「イヅ山」クレタ島の「イデー山」と同じ名であり、それらは、全てゼウスの山にほかなりませんから、「伊都之尾羽張」とはゼウスのことであることがわかります。
また、この「天之尾羽張」あるいは、「伊都之尾羽張」はオリオンのことであると木村鷹太郎氏は説いています。

「尾羽張」は「尾張」とも書かれていますので「まつろ」と同じように「終り」「アットラスト」を導き、終(つい)に現われ出る「アトラス」へと誘導していると考えられるのです。

アトラスはトロアス、オリオンはイリオン、どちらにしてもトロイアに行き着きます。
そして、オリオンはシダリヲとともに東方へ、太陽の国インドへ、さらに、日本へと向かうのです。

木村鷹太郎氏はオリオンにまつわる下記の神話を挙げて、日本とのかかわりを説いています。

 
 海神の子オリオンは、
 バッカスとクレタの王女アリアヅネの子オイノピン王の娘メローペを恋した。
 しかし、メローペの父が、常にその恋を妨げたので、
 オリオンは強力に訴えて思いを遂げようとした。
  
 オイノピンは怒って、オリオンを酒に酔わせて、その視力を失わせた。
 盲目となったオリオンは、神託により朝光をもとめて、
 鍛冶神ヘファイストスの元に行く。
 ヘファイストスはオリオンを憐れんで、シダリヲを与えて教導となし、
 太陽の家に向かわせる。
 オリオンは、このシダリヲを肩にのせて東に進み、太陽の神に会い、
 視力を回復して目が見えるようになる。・・・

このシダリヲは、柿本人麻呂の「あしびきの 山鳥の尾の しだりをの ながながし夜をひとりかも寝む」の歌で知られていますが、これは「常世の長鳴き鳥」のことです。
「古事記」の「天之安川(天の川)での神宝製作の場面」でこのシダリヲ=常世の長鳴き鳥が出てきますが、今でも、伊勢神宮の式年遷宮のときには、御神宝が新殿に移される真夜中に、この常世の長鳴き鳥の「カケコー」の三声が響きわたります。


また、上の、オリオン神話はオイノピン(酒ビン)等、「酒」にまつわる話を幾重にも重ねて構成しているのですが、「オイノエ(酒)」でこの神話を連想させることは、アルゴス地方が、酒神にして医神のアスクレピオスの神域であることを強調するための構成であり、それを大和の三輪神社の医薬と酒の神々へとリンクさせる為ではないかと思われるのです。

三輪神社神域の「アスカ」という地名はアスクレピオス医神とトロイア王子アスカニウスを示唆しています。
木村鷹太郎氏は、神武天皇が神倭伊波礼毘古あるいは磐余彦(いわれひこ)と記されているが、「いわれ」とは、トロイアのイリウムという言い方と同じで、イリウムも磐を意味するといい、トロイア王家をイウレ(磐)ともいい、神武天皇とは、トロイア皇子イウレウスのことであると解きました。この皇子の別名がアスカニウスなのです。
アスクレピウス医神もイウレウス家も、紋章は百合でした。
そして、オデュッセウスは英語圏では「ユリシーズ」と呼ばれていますが、日本では「百合若」として各地に伝承されていました。


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