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与那国島沖の海底遺跡が世界史のどこに組み込まれ得るかという問題は未解決の分野です。 せっかくですから、この巨大なテーマを、自由な発想と柔軟な心で考察する(ブログ上の)素人学会ができれば・・・と夢みています。

48 世界最大級のミステリー 「魏志倭人伝」

87 邪馬台国への行程  6 伊都国 続

聖なるイトミ山(Ithome Ιθωμη)
このペロポネソス半島のアルゴスの中心となるのは、聖なるイトミ山 Ithome (標高802m)です。
「魏志」倭人伝が、「伊都(いと)国」という名を持ち出したのは、ペロポネソス半島全体もまた、女王の君臨した宗教国家に所属していたということを示唆するためと考えられます。
しかも、聖なるイトミ山の周辺には、メッセネという古代都市がありました。古代メッセネは地図上にはイトミ(Ithomi)とあり、海辺の現代のメッセネに続いています。メッセネは、マンティネィアよりも大規模な都市でした。
倭人伝の「郡からの使者が常に滞在する」と言う言葉は、このアルゴスの古代都市「メッセニア」のメッセンジャー(使者)と言う意味に対応しています。

「メッセニア」には「女主人」という意味もありますが、このあたりを支配していたヘーラー Hera女神の名も「女主人、貴婦人」という意味です。「女主人」という意味を持つほかの言葉にメドゥーサMedusa(女王)があります。
ヘーラーが、クジャクの羽根にアルゴスの100個の目を付けたという神話がありますが、これは、「ゼウスの妻ヘーラーとは、アルテミスやキュベレーであった」ということを示唆しています。

紀元前七五〇年頃、ギリシアにおけるメドゥーサ像の代表作はアルテミス像でした。
メドゥーサの仮面をかぶった アルテミス像も伝わっており、その仮面の眼は、すべてを認識し、見通し、聖なる秘密の知恵を守護し保護するために用いられ、「近づくな! 神秘なり」という結界を表現していたといいます。

この女神像は、クレタ島のそれと同様に腰のまわりに聖なる蛇が巻きついていて、この蛇は地球を取り巻く海の表象であったといわれています。また、女神は渦巻く蛇のような髪に取り巻かれ、大きな翼をもっており、この翼は、世界中を飛び回る活動力の象徴でした。

トルコ出土のアルテミス神像の胸いっぱいについているのは「乳」ですが、「目」をも兼ねていると考えられるのです。
また、トルコに旅行しますと、どこの土産物屋でも、ナザールボンジュー Nazar Boncuguという「目」のお守りを並べ立てて売っています。
下の写真がその「目」の護符です。
ナザールボンジュー Nazar Boncugu

古代においてトロイアやヒッタイトのあったトルコ、イヨ姫の神話の「イオニア」も存在していたトルコにおける
乳房だらけのアルテミス像や大量の「目」の護符を見ますと、ヘーラーが、百眼巨人のアルゴスにイヨ姫を監視させたという神話や、孔雀の尾の上にその百眼をちりばめたという神話が、ヘーラ~=アルテミスであると告げているように見えるのです。


アナトリアのチャタル・ヒュックにおける神殿には城壁冠をつけた豊穣の地母神キュベレーが描かれ、都市の守護神としての機能を表しています。
チャタル・ヒュックは、製鉄で有名なヒッタイトの聖地でした。

そのヒッタイトからのスタンダードといわれているものの鹿についている同心円を見てください。

ヒッタイト 鹿の同心円

私が、アルテミスの「豊穣の乳房」なるものが、鍛冶神の「目」でもあり、さらに、ヘラー神の監視の「目」にして、キュベレー神の「都市マーク」であるという意味がわかっていただけると思います。




ヘーラーについてウィキペディアの解説から抜粋してみます。

 ヘーラーは、元来は、アルゴス、ミュケーナイ、スパルタなど、
 ペロソネソス半島一帯に確固たる宗教的基盤を持っており、かつて、
 アカイア人に信仰された地母神であったとされ、
 北方からの征服者との和合をゼウスとの結婚で象徴させたと考えられる。
 オリュンポス12神の神々の中で、情報収集能力に優れていたという描写が多い・・
    
こうして、ペロソネソス半島一帯に確固たる宗教的基盤と優れた情報収集能力が集約していたことが伺われます。
古代エジプトも古代ギリシャも宗教の主要な働きが「通信施設 トレードセンター、倉庫、警察 軍隊 宿泊施設」の経営であったと考えられます。

そして、卑弥呼が鏡を好んで、一度に数百枚の鏡を贈られたという記事からは、その裏に、鏡による「光通信」網があったことが示唆されていると考えられるのです。勿論、他にも烽火通信や旗通信や伝書鳩などによる通信ががあったでしょうが、快晴の日の多い地中海地域では、なんといっても光通信が能率をあげていたと考えられます。

しかし、そうした秘密が表ざたになりますと、容易に通信の妨害や傍受や解読がされて、物資やシステムが横取りされますので、嘘や演技を交えた数々のテクニックが編み出されて、その技術が秘匿されていたと考えられます。
山や丘の上のほうにある神殿はみなこの類であったのではないかと想定されますし、怪物、妖怪、化け物が出没するような風評があるところは、こうした機密に属する重要施設の近辺であったと考えられます。

そして、通信などに最重要な場所は、「聖なる場所」として、厳しい結界が設けられる必要があり、同時に、それ以外の場所には、大衆が参詣し、雑多な人々の出入りで賑わっているような宗教施設である必要があったといえます。
そうすれば、カモフラージュと収益、通信、貿易の一挙三得となりましょう。


これを、現地の事情から確かめてみましょう。

イトミ山の山頂には、オリュンポス12神の主神であるゼウス神の神殿があった場所であり、アルゴスは、ゼウスが養育されたという伝承の地でもあります。そして、ゼウスとアルテミスとエイレイチュアが三位一体となってここに祀られていましたから、イトミ山の名は、トロイアやクレタ島のイデー山、イダ山に因んだ名であることがわかります。クレタ島のイダ山はゼウスに乳をあげたアマルテアがいた場所であり、ゼウスとエウロパはクレタ島でミノスを始めとする3人の子をもうけたといいます。

アルテミスとアマルテアが、ともにアマテラスのアナグラムであるということを「偶然の一致」として退けることができるでしょうか。アルテミス神がリビアのアマゾンからもたらせられたと云う説がありますが、アマゾンと、「天孫」とも一致するのです。

アマルテアとアルテミスは同じ神の別称であり、アマテラスも同様であったことがこれでわかります。
アルテミスとアポロンは、月と日の一対の姉弟として語られています。これは、すこしズレてはいますが、アマテラスとスサノヲの一対なのです。

「古事記」によれば、イザナギが禊ぎの後に左目を洗った時にアマテラスが、右目を洗った時にツクヨミが、そして鼻を洗った時にスサノヲが生まれ、この三人は「三貴子」と呼ばれたと記されています。

アマテラスはイザナギから御倉板挙神である珠の首飾りを授けられて、高天原を統治することになったと書かれていますが、この「球の首飾り」は、アルテミス女神の「乳だらけ、あるいは、目玉だらけ」の御衣装にほかなりません。


ペロポネソス半島の中心地、アルゴス高原の聖なるイトミ山の様子をみましょう。イトミ山のふもと、標高700メートルの高原に古代メッセネの広大な遺跡が広がっています。聖なるイトミ山の山頂の方はゼウス・アルテミス・エイレイテュイアの神域です。また、メッセネの中心を占めているのはアスクレピオスの神域ですが、もうひとつの中心はアルテミス神殿でした。



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