89 邪馬台国への行程 8 不弥国 8東行至不彌國百里 官曰多模 副曰卑奴母離 有千餘家
東へ百里行くと不弥国に着く。官を多模といい、副官を卑奴母離という。
千戸余りの家がある。
アルゴリス国のハーミオネ Hermione府である。語尾を略せば「ハーミ」で、これが「フミ」になった。
ホメロスの「イリアード」に
深き入り江を抱くハーミオネーにアシネーの町・・・
と、詠われているところです。
スパルタ王メネラーオスと妻ヘレネーの娘ハーミオネーに因んだ都市名であり、ヘルミオネとも表記されます。
ハーミオネーの母ヘレネーは、トロイア戦争のきっかけとなったといわれる重要人物です。
王メネラーオスとヘレネーとの間の娘ハーミオネーはミュケナイ王オレステス(アガメムノンの息子。ハーミオネのいとこ)と結婚していましたが、気が変わったメネラオス王はアキレウスの子ネオプトレモスに娘を与えます。しかし、結局、オレステスはネオプトレオスを殺し、ハーミオネを取り戻しました。
この神話から、ハーミオネの領域も、先ほどのミュケナイ王家の所領であり、両王家ともに一族であることがわかります。そして、この領域もまた、卑弥呼に属していることは、さきの伊都国のメッセニアがメッセンジャーであり、また、女主人でもあったことから判るはずです。
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