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与那国島沖の海底遺跡が世界史のどこに組み込まれ得るかという問題は未解決の分野です。 せっかくですから、この巨大なテーマを、自由な発想と柔軟な心で考察する(ブログ上の)素人学会ができれば・・・と夢みています。

51 世界最大のミステリー 「魏志倭人伝」

90 邪馬台国への行程  9 投馬国 

9 南至投馬國水行二十日。官曰彌彌、副曰彌彌那利。可五萬餘戸。

9 南へ投馬国に至る、水行二十日。官は弥弥と曰い、副は弥弥那利と曰う。
  五万余戸ばかり。

投馬(とうま)国 はクレタ島であると木村鷹太郎氏は説いています。
  クレタ島。不弥国の南にある。
  クレタ島の伝説的牛タウロメノス Tauromenos がタウロマ、タウマと変化して
  クレタ島の別名となった。
  島の首都はゴーチナで、その語源はゴルゴス Gorgos 、悍馬(あばれ馬)を意味し、
  「投げる馬」である。

木村鷹太郎氏は「日本太古史」で、次の説をも述べています。
  タウマ Thauma族海神あり、タウマは驚異的玉を意味し、
  「龍が持っている玉」はこれである。
  豊玉姫や玉依姫はこのタウマ海神の娘たちである。
 
タウマ海神は海神ポセイドンの別名と考えられます。
ポセイドンの名は、「見ること」および「目」を意味しており、目をギリシャ語Ommaオンマといい、これが日本語の「御目」「馬」→「海」となっており、「目印」即ち「三重の同心円」をもって表象され、さらに馬の神とも称されていると木村氏はいいます。

タウマThauma族のイリス=玉依姫は、ウガヤフキアエス=アトラスを育てて、結婚したことが、「古事記」「日本書紀」に書かれています。そして、玉依姫の夫は、昼は見えず夜に現われる美和(三輪)の神大物主です。
そして「倭」とは「大和」すなわち「大きな輪」であり、「矢的(ヤマト 三重の同心円)」であり、「キャピタルマーク」です。


「三重の同心円」は、プラトンが「クリティアス」で、アトランティスの首都にして宮城として図解しています。
そして、プラトンは、「クリティアス」と「ティマイオス」に、ポセイドンは、アトラスの父であることを書いています。

「目印」「目」がポセイドンのシンボルであると言うことは、「ヘファイストス」即ち、製鉄の神=鍛冶神もまた、ポセイドン一族であるということです。それは、オデュッセウスの冒険記事中に、ポセイドンの息子のポリュペィモスという一つ目の巨人の目を潰す場面がでてくることからもわかります。
また、オリオンはポセイドンの子であり、先ほどの、「奴」即ち、ナウプリオスもまたポセイドンの息子が作った都市だといわれています。


「魏志倭人伝」が、オデュッセイアのクレタ島の描写から書き起こされていると申し上げましたが、「魏志倭人伝」には、他にもクレタ島の「倭人」にまつわる次の二つの記事が挿入されているのです。

「魏志倭人伝」
33 女王國の東、渡海千余里にしてまた國あるも、皆倭種なり。

36 倭の地を參問するに、海中洲島の上に絶在し、あるいは絶えあるいは連なり、周旋五千余里ばかりなり。


周旋五千余里のクレタ島
「魏志倭人伝」のなかの次の章句について考証してみます。

參問倭地絶在海中洲島之上或絶或連周旋可五千余里
倭の地を參問するに、海中洲島の上に絶在し、あるいは絶えあるいは連なり、周旋五千余里ばかりなり。

「周旋五千余里可り」 これは、1里を100メートルで計算しましたので、「周旋五百余キロメートル」となります。クレタ島の長さは260kmほどですか、幅が狭い島なので、一周五百余キロメートルとして差し支えないといえるでしょう。
クレタ島の面積は四国の半分ほど、沖縄本島の七倍ほどの島です。

「海を度ること千里にして復国有り 皆倭種なり」

女王國東渡海千余里復有國皆倭種
「女王国東に海を度ること千里にして復国有り。皆倭種なり。」

これについては、「魏書」よりも、東の字の抜けている「魏略」の次の記事を採用します。

「古代史獺祭」から引用
「魏略」 逸文1 前漢書 卷二十八下 地理志 燕地 顔師古注

倭在帯方東南大海中 依山島爲國 度海千里復有國 皆倭種
「倭は帯方東南大海の中に在り。山島に依て國を爲す。渡海千里にしてまた國有り。皆倭種。」

この「渡海千里にしてまた國有り。皆倭種。」は、クレタ島の隣、千里、即ち、100kmほど離れたサントリーニ島(テラ島)のことだと考えられます。

紀元前16世紀頃に起こったサントリーニ島の火山大爆発によって厚く堆積した火山灰下の街「アクロティリ」の発掘が始まったのは、1967年のことでした。
厚い灰の下から、約3500年以上も昔の街のたたずまいがそっくり現われ出た「アクロティリ」は、第二のポンペイとも称されています。
ここの発掘で掘り出されたタイムカプセルのような古代の町の壁画をみますと、クレタ島より更に「皆倭種」という感慨をもちます。

クレタ島が「倭の地」であり、さらに、サントリーニ島には「皆倭種」が住んでいたと解せます。
このように「邪馬台国」の所在地のほかに、「倭の地」「皆倭種の地」「女王の居所」をめぐる複雑な関係を解明することも重要です。


下の画面は、アクロティリで発掘されたフレスコ画の「青い鳥のいる庭」と「アンテロープ」です。
このほかに「猿の群れ」「鯖をもつ少年」などの壁画が有名ですが、まるで日本の襖絵のような筆致です。
7月21日の画像 012

アンテロープ

サントリーニ島は、諸条件が発掘に適していて、発掘が容易であるにもかかわらず、また、観光の超目玉となる発掘物が出土することが確実視されるにもかかわらず、発掘が一向に進展していません。
しかし、ここの発掘が進めば「倭」が出過ぎるほど出てくることを、私は予言しておきます。これは、サントリーニ島で2泊して遺跡を見学した私の実感です。

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コメント
No title
拝啓、 又、暑い夏がやって来ましたが、御身体の調子は如何でしょうか。
唐突な話題となるかもしれませんが、先日の「ロンドン五輪」の開会式をテレビで見ましたが、その国の歴史を辿る、その始まりに、神話も伝説も表現されていなかったことに、私は大変、落胆してしまいました。
・・・・日本にこそ、太古の人類の貴重な文化の遺産が遺されている、と、クボコウ様は、このブログに幾度か書かれています。クボコウ様のお考えは、いつも正しい、ー ー ーだから きっと、それも、その通りなのに違いありません。

邪馬台国を日本の九州や奈良だという、或いは、出雲や日向が神の国だったというような考えに留まって論を戦わせることが、如何につまらないことか、私も、自分の考察の側らで、そう思うようになりました。

これからも、ずっと、こちらのサイトで勉強させて頂きたいと思います。長く、サイトが続きますよう、切に願っています。

2012/07/31(火) 18:21 | URL | 五節句 #-[ 編集]
Re: No title
五節句様 いつも励ましてくださいましてありがとうございます。
たいそう暑い日が続いていますけれど、お母様もお達者でいらっしゃいますか?

>「ロンドン五輪」の開会式・・・

私も少しだけ見ました。開会式で、緑したたる農村風景が煙もうもうの都市に変貌するところを表現していたのは象徴的でした。要するに、近代から現代に至るまで環境破壊にまい進しているってことですね。
日本は原子力発電所を国中に設置してせっせとプルトニュウムやプルサーマルをため込んでいますが、これも、女王陛下の一族の敷いたレールです。


> ・・・・日本にこそ、太古の人類の貴重な文化の遺産が遺されている・・・

「魏志倭人伝」がエジプトークレタ島ーぺロボネソス半島ーイタリアの古代に於ける倭人の活躍を辿らせるという大目標をもって編纂されているということは確かなことです。
それは、アトランティスまで辿れることであり、与那国島や中米南米の古代史まで辿れることでもあります。

> 邪馬台国を日本の九州や奈良だという、或いは、出雲や日向が神の国だったというような考えに留まって論を戦わせることが、如何につまらないことか、私も、自分の考察の側らで、そう思うようになりました。

東大と京大が音頭を取って、こうした愚説を信じるよう国民を洗脳してしまったということです。
「原子力発電はクリーンなエネルギーです」という政府広告のために国税を数兆円使っていた我が国・・・
こうした政府発の嘘による悪しき洗脳をやめさせるために、「古事記・日本書紀」「ギリシャ神話」「聖書」「魏志倭人伝」そして、「ファイストス円盤」があり、これが明るみに出た以上、日本政府ひいては世界がこれを無視することはできなくなるでしょう。

トゥト・アンク・アメン展が間もなく東京で開催されますが、これも、倭人がエジプトでどんな実力を発揮し、どのような富を蓄えてしまったか、そのためどんな国家的悲劇が生じたかを後世に開示するために残したものです。毎年日本が熱心に続けている伝統行事「七夕祭り」などの「五節句」の行事や「御神楽」はすべて、はるか太古の倭人の先祖たちが後の世のわたくしたちのために、神話や国典の枯死を防ぐために備えたものです。倭人王トゥト・アンク・アメン展でおびただしい日本人がこれを見ますが、その真相を知らないというのはあわれです。
古代人たちの思いの一端を分かり合える五節句様のようなかたがおられること、しあわせにおもっております。
2012/07/31(火) 22:45 | URL | 「考古学の再検証を!」 提唱者 #-[ 編集]
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